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- こどもの発熱・風邪症状
こんな症状ありませんか?
- お子さまが38℃以上の熱がある
- 元気がなく、ぐったりしている
- 食欲がなく、水分もあまり取れていない
- 咳や鼻水が続いている
- 顔色が悪い
- 呼吸が速い、または苦しそう
- 発熱とともに発疹がある
- 嘔吐や下痢を繰り返している
- 半日以上尿が出ていない
- 痙攣を起こした
このような症状が見られる場合は、早めの受診をおすすめします。特に生後3ヶ月未満の乳児の発熱は、重篤な感染症の可能性がありますので、速やかにご相談ください。
子どもの発熱について

日本人の平均体温は36.89℃±0.34℃とされていますが、乳幼児は成人よりも平熱が高い傾向があります。一般的に「37.5℃以上」を発熱と考えます。
発熱は受診の目安になりますが、熱の高さが必ずしも病気の重症度と一致するわけではありません。お子さまの全体的な状態、特に元気さや水分摂取の状況を確認することが重要です。
発熱の原因
子どもの発熱の多くは、風邪などのウイルスや細菌による感染症が原因です。体は外敵(ウイルスや細菌)と戦うために意図的に体温を上げることがあります。免疫細胞は体温が高いほど活性化するため、感染症と戦うには発熱が有利に働くのです。
つまり、「高熱=重症」というわけではなく、1〜2日で自然治癒するようなウイルス感染症でも、小児では40℃以上の高熱で発症することはよくあります。
感染症以外の発熱の原因としては、川崎病などの自己免疫性疾患や薬剤による発熱、熱中症などがあります。
受診が必要な発熱
このような症状が1つでもある場合は、速やかに受診してください
- 生後3ヶ月未満で38.0℃以上発熱している
- 顔色が悪く、ぐったりして元気がない
- 呼吸が苦しそう、大きく息をしている
- 呼びかけても反応が薄い
- 意識がもうろうとしている
- 嘔吐がある
- 頭痛を訴える
- 激しく泣く
- 水分を十分に取れていない
- 食事を取れていない
- 半日以上尿が出ていない
- 痙攣を起こした
また、上記の症状がなくても、発熱が3日以上続いている場合には早めに受診をおすすめします。
ご家庭でできる発熱時のケア
水分補給について
子どもは大人より脱水になりやすいため、こまめな水分補給が重要です。授乳中の場合は母乳やミルク、離乳後はイオン水や麦茶、湯冷ましなどを少量ずつ頻回に与えてください。
経口補水液が理想的ですが、味の問題で受け付けないこともあるため、水分をとってくれるものであれば、お茶や白湯でも構いません。
母乳や人工乳の与え方
母乳は普段通りに与えてください。人工乳は希釈せず、通常通りの濃度で与えます。水分不足が心配な場合は、経口補水液などを併用しましょう。
温度管理
- 熱が出始めた時は、悪寒による震えが起こることがあります。この時は手足が冷たいことが多いので、しっかり保温します。
- 手足や顔が赤くなり始めたら、今度は熱がこもらないよう布団をかけ過ぎや厚着は避けましょう。
- 汗をかいたら、こまめに拭いて乾いた衣類に着替えさせます。
- 首、鼠径部(足の付け根)、脇の下などをアイスバッグや氷枕で冷やすのも効果的ですが、嫌がる場合は無理に冷やす必要はありません。
解熱剤について

元気で水分を十分に取れている場合は、解熱剤で無理に熱を下げる必要はありません。一方、痛みや倦怠感が強くて水分摂取や睡眠が確保しにくい時は、解熱剤を使って体を楽にしてあげましょう。
小児科では主にアセトアミノフェンが解熱剤として処方され、内服後30分程度で効果が現れ、約4時間持続します。熱が下がり始めたら水分をこまめに与え、休息を取らせましょう。
咳がひどい時や呼吸が苦しそうな時は、酸素消費量を下げる目的で積極的に解熱剤を使用することもあります。
発熱中の食事について
感染症の時は食欲が低下することが多いです。このような時は、まず水分が取れていればよしとします。ただし、乳幼児は体内のエネルギー源となる糖分(グリコーゲン)の貯蔵能力が未熟なため、長時間の絶食は低血糖を引き起こす可能性があります。
水分摂取ができていて胃腸の状態が安定している場合は、柔らかく煮込んだ具沢山のお味噌汁やスープなど、消化の良いものを少量から与えるようにしましょう。油分の多いものは腸に負担がかかるので避けてください。
体調不良時は普段なら反応しない
食品にアレルギー反応を起こすことがあるため、
特に食物アレルギーのあるお子さまは注意が必要です。
当院の発熱や咳がある場合の受診について

当院は、発熱外来専用の待合ブースを設置し、そのまま診察となります。感染予防に配慮した環境を整えていますので、ご安心ください。
お子さまの体調に不安がある場合は、お気軽にご相談ください。医師が適切に診察し、必要な治療や家庭でのケア方法についてアドバイスいたします。